痴漢で在宅捜査になるケース

痴漢の疑いで逮捕される場合、現行犯であることがほとんどです。しかしながら、痴漢で任意同行されて取り調べを受け、在宅捜査になるケースもあります。今回は、その在宅捜査について、ご説明します。

電車での未成年痴漢

電車や地下鉄の中などで未成年の女子高生などに痴漢と言われ、駅員などに取り押さえられた場合、通常は駅員室に連れていかれたあとで、警察が呼ばれます。その上で、最寄りの警察署などに連れていかれ、

  • 写真撮影
  • DNA鑑定
  • 手のひらの繊維鑑定

などが行われた後に取り調べが始まります。

ただ、逮捕されることなく、そのまま家に帰ることができることが少数のケースですが、存在します。逮捕された場合であっても、検察側に送致された段階で、勾留請求が行われることなく釈放されるパターンもあり、その場合は在宅事件として取り扱われることになります。

在宅事件として、自宅に帰ることができた場合であっても、起訴、不起訴などの検察官による処分は行われることになります。ただし、勾留を受けた場合の期間制限などはないことになります。

逮捕された後

また、逮捕されて拘留されている場合は、検察への送致時間制限(72時間)があります。在宅事件になった場合、送致までの期間が、数カ月程度まで長引くことがあります。

検察によって在宅起訴が判断された場合、被疑者は刑事施設に身柄を拘束されていない状態で起訴されたことになります。在宅起訴とは、軽微な事案であって、被疑者が事実を認めていることから、逃亡や証拠隠滅の恐れがないケースに行われる基礎方法です。

痴漢犯罪の場合に在宅起訴になるケースは少ないですが、軽微な事件と判断された場合は逮捕されることなく、日常生活を送りながら、刑事手続きに処されることがあります。ただし、最初は在宅起訴として取り扱われていても、途中で新しい問題が発覚した場合、逮捕された身柄が拘束されることもあります。

検察側が被疑者を起訴した場合、通常であれば正式な裁判手続きを行うことになりますが、罰金刑相当の軽微な事件の場合であれば、被疑者の同意を得ることによって、簡略な手続きで起訴されることがあり、これを略式手続きと呼びます。

略式手続き

略式手続きが行われた場合、裁判所から書面で判決が言い渡されることになります。有罪の場合は、罰金刑に処されます。裁判所からの書面に、罰金額と支払い方法が明記されていますので、その指示に従って支払い手続きを行う必要があります。裁判所からの命令に従わない場合は、身柄を拘束されて、刑務施設内で作業をさせられることになります。

在宅事件によって起訴され、有罪判決を受けてしまうと、刑務所に入った人とどうように前科がつくことになります。略式起訴になった場合は、有罪になるケースがほとんどですので、前科がついてしまう可能性が高くなります。日本の場合、起訴されてしまうと有罪になることが多いため、逮捕された場合であっても、在宅事件として取り扱われている場合であっても、弁護士に相談しながら手続きを進めることが重要になります。

淫行で刑事事件に発展する前に弁護士ができること

淫行とは?

淫行は青少年と関係を持つことで罰則の対象です。この場合の青少年において性別は関係ありません。ただ淫行は各都道府県の条件で要件が異なり、18歳未満でアウトなところもあれば16歳未満がダメというところもあります。非常にあいまいな要素があるため、刑事事件になった場合や逮捕された段階から弁護士を雇って対応をお願いすることが大事です

淫行条例で問われる罪の重さは都道府県で異なりますが、懲役1年ないし2年で定めているところがほとんどです。また見せしめとして逮捕されることがあるように、社会的にこうしたことは断じて許さないというのをアピールするために逮捕することもあります。その一方で不起訴を獲得できるのも特徴です。不起訴の件数が多いのはそれだけこの淫行があいまいな条例を意味します。青少年との恋愛が成立していれば認められないからです。何をもって恋愛が成立しているのかがかなり難しく、当人同士は恋愛関係にあると思っていてもその親が反対し勝手に通報して捕まえてもらうケースも存在します。

弁護士ができることは、相手の親との示談交渉です。申し訳ないことをしたと示談を求め賠償金を支払うことで事件化を避けられます。相手の親の対応は様々であり、頑なに示談を拒絶する親もいればむしろこっちが申し訳ないことをしたとばかりに処罰されることを求めないことをアピールしてくれる親もいます。買春などと違い、お金のやり取りによって性行為に及ぶわけではないのも親の態度の違いに出てきます。淫行条例は親告罪ではないため、警察が勝手に捕まえられるものです。弁護士はそのあたりのあいまいさを突いてまずは示談を成立させて不起訴に持っていきます。

示談が成立しなくても諦めてはいけません

万が一示談が成立しなくても不起訴の可能性は閉ざされていません。再発防止を徹底すれば不起訴は回避できます。もう二度と淫行はしないと宣言し、再発防止に向けた動きに取り組むことを約束してそれを検察官が認めれば不起訴になる可能性が高まります。また寄付を通じて贖罪の気持ちを示すのも不起訴となる要素です。

これは恋愛のつもりだったとか18歳未満だとは思わなかったと最初から主張するのもいいですが、場合によっては反省していないと思われることもあります。弁護士がつくことで事実関係を精査して根拠をもって主張できるため、その主張に整合性が出てきます。もし18歳未満だとわかってやってしまった場合は素直に罪を認めて、反省の意を示すように促します。そして不起訴や執行猶予がつく形で弁護していくのが自然です

ケースによっては児童買春や強制わいせつ、強姦罪など罪が重くなることも考えられます。警察側に一方的に責められる展開ではついつい認めてはいけないことまで認めてしまうこともあります。だからこそ、刑事事件に発展する前にできるだけのことを弁護士にしてもらうことが大切です。これ以上の罪の適用を防ぐだけでなく、不起訴や無罪を勝ち取れます。

未成年と淫行・飲酒してしまった!示談できる?

これまで未成年との淫行によって起こりそうな刑事上の罰則や対応方法を考えてきましたが、それだけでは片手落ちかもしれません。
青少年保護育成条例での淫行は親告罪ではありません。相手方の被害届けや告訴は必要ないということです。
例えば、痴漢などでは交渉によって相手に被害を取り下げてもらうことが、不起訴となるなど刑事上の処遇に非常に有利に働くこともありますが、淫行の場合にはそれはありません。
(前記事:未成年との淫行・飲酒。未成年の方には罰はないの?)

■淫行の場合、できれば示談はしておきたい

もし、その行為が淫行に当たるかどうかで争わず、認めるということなら刑罰は免れないかもしれません。
被害者側に謝罪することは当然として、他に何もする必要はないのでしょうか?
そんな時には、相手方と示談ができれば刑罰がある程度軽くなることは期待できます。うまく行くと不起訴となる可能性もあります。

ただ、淫行における示談交渉は難しいとされています。相手は未成年です。示談は本人ではなく、親権者(通常は親ということになるでしょう)との交渉になるからです。
示談とは、今後接触しないなどの条件に関することもありますが、一つはお金で解決しようということです。あなたがその親の立場だったらどうでしょうか。許せるでしょうか?

また、交渉にあまり時間がかかるようでは刑事処分への効果が期待できません。
もしあなたが大筋で認めている場合には、おそらく不起訴に持っていくのが最初に目指す目標となります。そのため、できるだけ早い示談成立がカギなのです

■示談するにはどうすれば?

示談するためには弁護士の力を借りるしかありません。
また、弁護士でも、できれば同じような案件の経験が豊富な弁護士の方が過去の経験などからより事情に精通しているため、よい結果を生む可能性は高いです。
弁護士次第で示談そのものの成立も左右しますし、青少年保護育成条例での実質的な被害というものはほとんどが精神的苦痛などによるもので、金額などもあってないようなものです。金額は罰金刑を基準とした相場はありますが結局は相手次第とも言えます。金銭的なもので処理をしないものから数百万といったものまで考えられるからです。
示談の成功は弁護士の腕にかかっていると言っても良いのかもしれません。

■示談すると他にどんな効果が?

示談をすると刑事上の処分が軽くなる可能性があるという以外にも、民事上でのメリットがあります。
示談とは、和解契約(民法695条)にあたり、裁判をしないで解決するということです。
これが一旦成立すると、示談のやり直しはできませんし、後に裁判を起こして損害賠償請求などということはできなくなるのです。

芸能人の未成年との淫行・飲酒問題。罰則は?復帰は可能?

たびたびニュースなどで話題になる芸能人と未成年の淫行・飲酒問題。
実際のケースを見てその後の活動や復帰の状況を調べてみました!

■小出恵介さんの場合

一番記憶に新しいところだとこの人ですね。
2017年8月現在、現在進行形で今後どうなるかはまだ見えていません。
刑事事件になる可能性があるにもかかわらず、事務所の対応としては、契約解除は行わず無期限の活動休止としました。また、出演予定の映画やドラマ、CMなどは全てお蔵入りになってしまいました。
注目すべくは示談交渉の早さではないでしょうか。写真週刊誌で報じられたのが6月8日、6月10日には既に示談が成立したことを発表しています。
また、刑事的には淫行にあたるのか、それ以上(強制的なものがあったのか)になるのか、さらに相手方にも様々な憶測が噂されている点も気になります。

■狩野英孝さんの場合

少し前にはこの人もメディアを賑わせていました。
ただ、未成年と交際していたという事実だけが先行してしまった感がありました。
年齢を知って別れたものの、交際時は恋愛関係だったということでした。
結果、数ヶ月間の謹慎はしたものの、無事に復帰を果たしています。
恋愛であれば、芸能人が未成年と結婚した例もありますし、一般的にも非難される理由はないはずです。

■川谷絵音さんの場合

その後は成人している恋人と、未成年当時飲酒をしていたことから問題視されました。
結果的に一定期間の活動休止をしていますが、きちんと予定は果たした上でのものであり、必然性があったとまでは言い切れないかもしれません。
また、過去にも不倫など同義的には多くの人から非難されることにもなりましたが、いずれにしても犯罪ではありません。どちらかというと自主的な対応という側面が強そうです。
K出さんの場合には、その作品はすべてだめになってしまいましたが、K谷さんの場合には作品を手に取ることは可能です。
ミュージシャンという点でも少し他の芸能人とは別に考えた方が良いかもしれませんね。
所謂タレントやお笑い芸人、俳優などはそれを演じる舞台を取り上げられてしまったら活動する術はありませんが、ミュージシャンは自分一人でも作品を作り出すことが可能で、それを聴く人がいれば1対1の関係が成り立つものです。

■山本 圭一さんの場合

この手の問題で、その後の処遇で厳しい対応がされたのはこの人あたりからかもしれません。2006年のことでした。
未成年への性的行為により被害届を出され、任意の事情聴取などを受けました。不起訴処分となりましたが所属事務所に契約解除、一時期は芸能界に戻ってくることはないと思われていましたが、10年後に復帰を果たしています。

その他の例は?

それ以前にも同じ事務所の方や、もっと古くにもミュージシャンなどで青少年保護育成条例による淫行によって問題になってしまっても、しばらくの期間の活動自粛で済んでいる例がほとんどのようです。
ただ、K谷さん相手側の例のように刑事上問題となったわけでもない飲酒で契約解除となっている芸能人もいます。
その人の芸能界でのポジションや、その事務所にとってどれだけの利益をもたらしてくれるのかという辺りも勘案されるのではないでしょうか。
復帰できるのはケースバイケースと言えそうですね。

■淫行以上の犯罪だと復帰は絶望的

このほか、淫行以外に多くの芸能人による未成年への強制わいせつ、強姦、児童買春、暴行事件などがありますが、いずれも芸能界を追放されるという厳しいもので復帰している例はほとんどありません。
薬物などの犯罪には比較的寛容に見える芸能界ですが、性犯罪にはさすがに厳しいようです。
淫行でも復帰が許される範囲というのは、相手が年齢を偽っていたなどある種過失的な状況の場合が多いと言えるのではないでしょうか。

芸能人の未成年淫行事件。ハニートラップは実在するのか?

■ハニートラップ説が噂された芸能人の事件

強姦致傷容疑で逮捕に至った高畑裕太さんもかなり話題となりましたが、実はハニートラップだったという噂があるようです。
刑事的には早期のうちに示談が成立したこともあったのか、不起訴に終わっています。
しかし、所属事務所との契約は解除され、以後芸能活動は休止という再起不能と考えられるレベルです。いくら両親が芸能人だからといって現時点で今後の活動は厳しいのではないでしょうか。
そして、被害者側には数千万円に及ぶと示談金が支払われたとも、示談交渉の場では反社会的勢力の関係者が関わっているなどとも言われていますが、真相は闇の中です。
世間的にはもう忘れ去られつつある事件で、話題性なども無くなっているため、今後の新情報などはあまり期待できないのではないでしょうか。

■K出さんの淫行事件もハニートラップ?

ここで気にあるのはやはりこの人の事件です。
相手の女性の背景にはその母親、さらにK出さんに被害者を紹介したとされる人物などの様々な噂が出てきました。
もしこれが本当だとしたら、相手方にも刑事上問題になる可能性もあります。
事務所が「刑事事件に係る事案」としたことは、もしかしてK出さんの側だけではないのかもしれませんね。
しかし、そうは言ってもK出さんの行った行為は事実であり、やはりお酒と女性にはだらしがないというイメージも出来てしまいました。
復帰ができるかできないのかは分かりませんが、過去の事件は切り離せないのではないでしょうか。

■ハニートラップに狙われないために

芸能人相手のハニートラップは刑事事件にならない限りは表に出てきませんが、実在性はかなり濃厚ではないでしょうか
やはり疑われるような行動をしているという情報は悪いことを考えている人たちには格好の材料になりますし、またそういったターゲットに目を光らせて虎視眈々と狙っています。
女性に関して、表の顔と裏の顔が違うという人もいるかもしれません。
ひと昔前までならば、それも一部の人間にしか分からないことだったのかもしれません。
しかし、今やネット全盛時代。普段の行動は本人の意図しないところですぐに漏れてしまいます。
特に芸能人や、そうではなくてもある程度社会的地位のある人にとっては、狙われたり、漬け込まれたりするような隙を作らないという普段の意識と行動が大切と言えそうですね。

未成年との淫行・飲酒。未成年の方には罰はないの?

ここまで、未成年者飲酒禁止法、青少年保護育成条例では未成年本人に対する罰則がないとこと確認しました。

それでは、未成年の本人が年齢を偽っていたらどうでしょうか。人を騙すというと、詐欺罪にならないかなどが気になるところです。

■年齢を偽ってお酒を購入した場合

例えばお酒を買うときに店員さんに20歳以上の年齢を告げて騙し、お酒を購入してしまというようなケースです。

人を騙して手に入れるのだから詐欺には当たらないのでしょうか。
刑法の詐欺罪では以下のような条文があります。

人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。(刑法246条

これだけだと解らないのですが、詐欺罪が成立するために実際には簡単に以下のような4つの要件すべてが必要となっています。
それは、

  1. 人を騙して(欺く)
  2. 勘違いをさせ(事実誤認・錯誤)
  3. 財産を処分させ(財物を奪う)
  4. これら1~3に因果関係があること

です。

この考え方をお酒の例に当てはめると、詐欺罪としては少々厳しいのではないでしょうか。

なぜなら、お金を支払ってお酒を購入し、その結果お店の側に何ら不利益がなければ③は成立しなからです。結果的にお店に損害を与えてしまい、その因果関係を証明されてしまった場合には詐欺罪の可能性もありますが、極めて低いと言ってよいでしょう。

このため、未成年者の方が刑事罰の対象となることは通常は考えられません。
もちろん、未成年が飲酒しているところを警察官に見つかった場合には補導されるということは当然あり得ますが、刑事罰という意味での罰とは言えない程度です。

■年齢を偽って淫行した場合

淫行の場合はどうでしょうか。例えば、20歳以上だと偽った未成年者は罪に問うことができるのでしょうか。

もちろん、嘘をつくこと自体が違法行為となるわけではありません。時には真剣な交際相手であっても嘘をついてしまうこともあるかもしれません。
ただし、そこに金銭などが介在してくると詐欺罪の可能性も出てきます。

もし、淫行の対価として、年齢を偽ってお金などを取っていたとなったら先ほどの詐欺罪の要件にすべて当てはまる可能性があるということですね。
詐欺罪の罰則は10年以下の懲役で、罰金刑はなく比較的厳しいものです。

ただし、未成年の場合にはよほどひどい事情がない限りは基本的には少年法が適用され、実刑となることは稀で、更生処置となることが多いのではないでしょうか。

未成年を淫行や飲酒から守るために大人がすべき事

ここまで自分が未成年の相手になってしまう可能性の立場で考えてきました。
少し視点を変えて、未成年を飲酒や淫行から守るためにはどうすれば良いのかを考えてみます!

■一般人での出会いの場はネット

芸能人の場合は別として、一般の未成年と大人が出会うために利用されるツールはインターネットです。
淫行するきっかけとなる連絡を取る手段を使えなくする方法としては、携帯電話会社のフィルタリング機能などを使うという方法もありますし、出会い系サイトなどには規制があり身分確認などが必要とされていますが、効果は限定的です。
不特定の人同士を結んでコミュニケーションを取る手段さえあれば、本来の目的を逸脱して利用することはいくらでもできてしまいます。
このため、スマートフォンや携帯電話を使用させないというような物理的にインターネットに触れる機会を遮断するという手段が最も有効で、個別に家庭でそれが実践できるのであれば一番良い方法です。
ただ、全体として見ると普及率などからしても完全に禁止することは難しそうですね。

■ネット以外の手段では?

出会い系喫茶、未成年による各種サービスなど、グレーゾーンのような存在があります。
そのようないかがわしい場所に近づかないようにさせる方法はありません。せいぜい危ない場所であることや犯罪に巻き込まれる危険性を喚起するぐらいでしょう。
その気になれば、未成年もそこに出入りすれば自然と淫行の機会が生まれてしまうのです。
ただ、一般人の立場でこれらの業態に規制できませんし、それがある限り本人の行動次第なので、予防は難しいと言えそうです。

■大切なのは教育

現状でもやろうと思えば、人目をかいくぐって未成年と大人が連絡を取り合うことは簡単にできてしまうのが実態です。法的な対策なども後手後手で限界があります。
どんな規制が強化されたとしても、今後、淫行をしたい大人にとって都合のいいように今までにはない新しいツールや場所も出てくるでしょう。
そのため、予防する唯一の方法は、未成年本人の意識によって、淫行をするような大人とは関わる機会を作らないということです。
そのためには教育ですが、学校にしても家庭にしても、大人の立場からの一方的な話は役には立ちません。
リスクがどれだけあり、何かあった時の責任を自分で取ることができるのか、ということまでリアルに考えるような教育が必要とされているのではないでしょうか。他人ごとではなく、自分のこととして考えられる工夫があると良さそうですね。

未成年との淫行・飲酒にはどのような罰則があるのか

最近よく芸能人の未成年者との淫行や飲酒が世間を騒がしていますね。

でも、報道などをよく見ると芸能人だけではなく一般人でもこのようなニュースがあることがわかります。

特に大手の企業に勤務している人、公務員など…ある程度社会的が高いような人は報道されることが多いような気がします。

私たち普通のサラリーマンでもうっかり問題が発覚してしまったり、巻き込まれてしまうことがないとは言えないのではないでしょか?

そこで、トラブルを防ぐためにもいろいろと調べてみました!

まず、タイトルの通り罰則があるのかとうことです。
具体的には法に触れるのか、犯罪になるのかということですね。
淫行と飲酒の場合、それぞれ以下のようになるようです。

■飲酒の場合

淫行よりも飲酒の方が実際の場面には可能性があるかもしれませんね。
まず、未成年者本人の飲酒はご存知の通り法律で禁止されています。
「未成年飲酒禁止法」という法律で、何と大正11年に制定されたもの(最終改正は平成13年)なのでカタカナで書いてあります!

第一条  満二十年ニ至ラサル者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス
 2 未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者若ハ親権者ニ代リテ之ヲ監督スル者未成年者ノ飲酒ヲ知リタルトキハ之ヲ制止スヘシ
 3 営業者ニシテ其ノ業態上酒類ヲ販売又ハ供与スル者ハ満二十年ニ至ラサル者ノ飲用ニ供スルコトヲ知リテ酒類ヲ販売又ハ供与スルコトヲ得ス
(以下略)
(参考:未成年飲酒禁止法)

これだと解りにくいのですが、要点は以下のとおりです。

  • 20歳未満の人が飲酒することを禁止する
  • 未成年者の親権者や監督代行者が未成年者が飲酒をしたと知った場合には止めさせる義務がある
  • 業者は未成年にお酒を販売してはならない

ただ、この法律で規定されている罰則は、未成年者にお酒を販売した販売店、未成年者の親権者や監督代行者に限っていて、飲酒した未成年者本人や一緒に飲んだその他の人に対するものはありません。ここで言う監督代行者とは、親権者に準じるか親権者に代わる程度の関係が必要とされています。

つまり、未成年者と同席していた親権者や監督代行者以外の人が罰則を受ける可能性は少ないと言えるでしょう。

また、他の法律に抵触する可能性もないようです。

■淫行の場合

まず、「淫行」とはどのような行為を指すのかを確認しておきたいと思います。
最高裁判所の判例では以下のようになっています。
「広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為」(最大判昭60.10.23

強制的ではないものや金銭が介在しない場合、よく問題とされるのは法律ではなく、各都道府県等で定めている通称「青少年保護育成条例」です。
この条例の名称は都道府県によって違います。例えば埼玉県では「埼玉県青少年健全育成条例」ですが、東京都の場合には、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」などとなっています。条例の名称が違うだけなら良いのですが、都道府県によって禁止される行為と罰則にも違いがあるのです。

例えば埼玉県の場合、「何人も、青少年に対し、淫らな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。」(19条)で、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」(28条)です。
一方東京都の場合、「何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。」(18条の6)で、「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」(24条の3)です。

このように地域によって差はあるので確認が必要ですが、罰則がない地域はありません。
ただ、13歳未満であった場合には強制的ではなくても強姦罪(刑法177条)や強制わいせつ罪(刑法176条)が成立してしまいます。
青少年健全育成条例では「青少年」としているのも18歳未満で、地域によって結婚した者は除くなどの規定もあり、正確には「未成年」ではありませんが、ここではまとめて未成年を13~17歳ぐらいの場合として調べていくことにします!

淫行で逮捕された!罰則は?とるべき行動とは?

未成年との付き合いではトラブルを未然に防ぐことが大切だということが分かりました。
青少年保護育成条例による淫行で突然逮捕されてしまったとします。その時の対処法は事前に知っておいた方が良いかもしれません。
逮捕ということは身体を拘束されてしまうことです。自由な行動ができないために、対応方法を調べる手段というものも無くなってしまいます。
とりあえず、ここでは、実際に淫行であったのかどうかということや、自衛手段を取っていたか否かということは置いておきます。

■逮捕に前触れはあるのか

まず、逮捕にも様々なパターンとなって逮捕まで至ることが考えられますが、行為の最中に見つかり現行犯逮捕ということはあまり考えられないのではないかと思います。
捜査機関が事前に調査して、逮捕するなりの証拠を固めてから正式に逮捕できるのは、裁判官による令状が必要です。
場合によっては行為者本人に対して任意の事情聴取が行われることもありますが、いきなり自宅に警察官がやってきて逮捕というパターンも数多くあります。
任意の事情聴取であれば僅かの時間の間にも対応を考えることができます。もちろん刑事事件に強い弁護士を探し、相談してから取り調べに臨むのがベストです。

■逮捕されてしまったらまずは弁護士!

とにかくまず
1.弁護士を呼ぶ

2.弁護士と話をするまでは黙秘する

この2つのことを覚えておきましょう。
1に関しては逮捕された後に自由に会うことができるのは弁護士以外にはいないからです。これは接見交通権と言い、どんな人にも保障された権利です。
ただ、普段の生活では弁護士とは関わらずにいる人も多いはずです。弁護士を呼びたくても心当たりの弁護士がいない…そんな時には「当番弁護士」を呼んでほしいと頼んでください。費用の心配がある人も最初の接見は無料となるので、その時に相談しましょう。そのまま行くと、48時間の逮捕を経て最低10日間、拘留延長でさらに10日間というコースがほぼ確実に待っています。起訴されるとこの状態はさらに続きます。まずは保釈を目指しましょう。
一番差が出来てしまうのがこの最初の対応です。
弁護士と対応を協議した後で供述なり、否認なりをするのが理想的です。

強制的なものや金銭が介在した場合には厳しい罰則

今まで青少年保護育成条例による例を考えてきましたが、他の法律に抵触する可能性も一応考えてみます。
単純な「淫行」だけではない場合、さらに事態は複雑化してきます。

まず、強制的なものであった場合には強姦罪等(刑法177条~180条)や強制わいせつ罪(刑法176条)となってしまう可能性があります。
また、金銭が介在した場合には「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」に抵触し、5年以下の懲役または300万円以下の罰金と重い罰則があります。

なお、18歳以上の場合でも、売春防止法という法律で対償を受けて不特定の相手方と淫行すること自体はする方も相手方になる方も禁止されています。
18歳以上では行為自体の罰則はありませんが、違法行為であるということには変わりませんので注意が必要でしょう。ただ、人目に触れるような方法で勧誘した場合には懲役6か月未満または1万円罰金となる可能性はあります。

このほか、18歳未満を児童と定義する児童福祉法34条1項6号でも「何人も、次に掲げる行為をしてはならない。」として「児童に淫行をさせる行為」を禁止し、10年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金(併科)としていますが、自ら相手方となるよりは第三者を相手方とすると考えられています(ただ、最近は行為者も対象になると考えられる説も有力になってきています)。

未成年との淫行で相手が年齢を偽っていた場合はどうなるの?

ここまで調べたとおり、未成年との淫行では青少年保護育成条例によって刑事罰となることがあることが分かりました。(前記事:未成年との淫行・飲酒トラブルを未然に防ぐ為に取るべき自衛手段)

ただ、相手が年齢を偽って金銭的な損害を与えたなどの因果関係がある時に限っては未成年本人にも詐欺罪に問われる可能性があることも分かりました。
それでは相手が年齢を偽っていた場合、騙された側はどうなるのでしょうか。ここでは金銭的なやり取りはなかった場合で考えてみます。

■年齢を知らなかったらどうか?

都道府県の条例では、罰則は違うものの、年齢を知らないことを理由として処罰を逃れることができないと規定している地域がほとんどです。

故意(18歳未満と知っていながら)で行為に及んだとしたら当然のこととして、「知らなかった」では済まされないのです。年齢を確認しておかなければならかったということになります。相手の年齢を知らないほうが悪い!ということのようですね。
例えば埼玉県の条例には次のような規定があります。

(前略)規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、(中略)までの規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。(埼玉県青少年健全育成条例31条)

ただし、東京都などごく一部地域の条例にはこの「知らなかった」に関する規定はありません。つまり、都道府県によっては知らなかった場合は問題にならない可能性もあるということです。
それでは、年齢を確認しておかなければならない地域で、確認をして騙されていたとしたらどうなのでしょうか?例えば、年齢を聞いたときに20歳だと言っていた場合です。

■「年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない」とは?

ここで問題になるのが、先の埼玉県条例の最後にあった「過失がないときは」の部分です。
過失がないということは、要するに未成年ではないときちんと確認をしたということです。ただ、この確認はどの程度の確認なのでしょうか。
例えば、出会い系サイトなどであれば18歳未満は利用できません。そのために、そもそも相手は18歳以上であると考えるのが自然ではないでしょうか。また、口頭での確認などはどうなのでしょうか。

■年齢確認のハードルは高い

これは残念ながら一律には言えず、解釈の幅があるようですが、公的な身分証明書のようなもので確認しなければならないという厳しい立場を取る場合が多いようです。
もしも立件されてしまった場合、これを争点に戦うしかなくなってくるのではないでしょうか。どこかの段階で年齢を確認したとしら、それが正しかったという主張を弁護士さんに頑張って主張していただくしかないのかもしれません。