未成年と淫行・飲酒してしまった!示談できる?

これまで未成年との淫行によって起こりそうな刑事上の罰則や対応方法を考えてきましたが、それだけでは片手落ちかもしれません。
青少年保護育成条例での淫行は親告罪ではありません。相手方の被害届けや告訴は必要ないということです。
例えば、痴漢などでは交渉によって相手に被害を取り下げてもらうことが、不起訴となるなど刑事上の処遇に非常に有利に働くこともありますが、淫行の場合にはそれはありません。
(前記事:未成年との淫行・飲酒。未成年の方には罰はないの?)

■淫行の場合、できれば示談はしておきたい

もし、その行為が淫行に当たるかどうかで争わず、認めるということなら刑罰は免れないかもしれません。
被害者側に謝罪することは当然として、他に何もする必要はないのでしょうか?
そんな時には、相手方と示談ができれば刑罰がある程度軽くなることは期待できます。うまく行くと不起訴となる可能性もあります。

ただ、淫行における示談交渉は難しいとされています。相手は未成年です。示談は本人ではなく、親権者(通常は親ということになるでしょう)との交渉になるからです。
示談とは、今後接触しないなどの条件に関することもありますが、一つはお金で解決しようということです。あなたがその親の立場だったらどうでしょうか。許せるでしょうか?

また、交渉にあまり時間がかかるようでは刑事処分への効果が期待できません。
もしあなたが大筋で認めている場合には、おそらく不起訴に持っていくのが最初に目指す目標となります。そのため、できるだけ早い示談成立がカギなのです。

■示談するにはどうすれば?

示談するためには弁護士の力を借りるしかありません。
また、弁護士でも、できれば同じような案件の経験が豊富な弁護士の方が過去の経験などからより事情に精通しているため、よい結果を生む可能性は高いです。
弁護士次第で示談そのものの成立も左右しますし、青少年保護育成条例での実質的な被害というものはほとんどが精神的苦痛などによるもので、金額などもあってないようなものです。金額は罰金刑を基準とした相場はありますが結局は相手次第とも言えます。金銭的なもので処理をしないものから数百万といったものまで考えられるからです。
示談の成功は弁護士の腕にかかっていると言っても良いのかもしれません。

■示談すると他にどんな効果が?

示談をすると刑事上の処分が軽くなる可能性があるという以外にも、民事上でのメリットがあります。
示談とは、和解契約(民法695条)にあたり、裁判をしないで解決するということです。
これが一旦成立すると、示談のやり直しはできませんし、後に裁判を起こして損害賠償請求などということはできなくなるのです。

芸能人の未成年淫行事件。ハニートラップは実在するのか?

■ハニートラップ説が噂された芸能人の事件

強姦致傷容疑で逮捕に至った高畑裕太さんもかなり話題となりましたが、実はハニートラップだったという噂があるようです。
刑事的には早期のうちに示談が成立したこともあったのか、不起訴に終わっています。
しかし、所属事務所との契約は解除され、以後芸能活動は休止という再起不能と考えられるレベルです。いくら両親が芸能人だからといって現時点で今後の活動は厳しいのではないでしょうか。
そして、被害者側には数千万円に及ぶと示談金が支払われたとも、示談交渉の場では反社会的勢力の関係者が関わっているなどとも言われていますが、真相は闇の中です。
世間的にはもう忘れ去られつつある事件で、話題性なども無くなっているため、今後の新情報などはあまり期待できないのではないでしょうか。

■K出さんの淫行事件もハニートラップ?

ここで気にあるのはやはりこの人の事件です。
相手の女性の背景にはその母親、さらにK出さんに被害者を紹介したとされる人物などの様々な噂が出てきました。
もしこれが本当だとしたら、相手方にも刑事上問題になる可能性もあります。
事務所が「刑事事件に係る事案」としたことは、もしかしてK出さんの側だけではないのかもしれませんね。
しかし、そうは言ってもK出さんの行った行為は事実であり、やはりお酒と女性にはだらしがないというイメージも出来てしまいました。
復帰ができるかできないのかは分かりませんが、過去の事件は切り離せないのではないでしょうか。

■ハニートラップに狙われないために

芸能人相手のハニートラップは刑事事件にならない限りは表に出てきませんが、実在性はかなり濃厚ではないでしょうか
やはり疑われるような行動をしているという情報は悪いことを考えている人たちには格好の材料になりますし、またそういったターゲットに目を光らせて虎視眈々と狙っています。
女性に関して、表の顔と裏の顔が違うという人もいるかもしれません。
ひと昔前までならば、それも一部の人間にしか分からないことだったのかもしれません。
しかし、今やネット全盛時代。普段の行動は本人の意図しないところですぐに漏れてしまいます。
特に芸能人や、そうではなくてもある程度社会的地位のある人にとっては、狙われたり、漬け込まれたりするような隙を作らないという普段の意識と行動が大切と言えそうですね。

未成年飲酒は飲食店に責任があるのでしょうか?

大学生の新歓コンパの時期などは、必ずしも成年に達していない男女が、居酒屋等で飲酒している様子を見かけます。たしか、未成年は、飲酒は法律で禁止されていましたよね。
でも、お店が未成年にお酒などアルコールを提供した場合、お店に責任があるのでしょうか、それとも実際に飲酒している未成年者側に責任があるのでしょうか。
なお、本稿では未成年者とは20歳に満たない者をいうこととします。

1 法律の規制はどうなっているのでしょうか?

まず、未成年者飲酒禁止法という法律(以下「禁止法」といいます。)では、未成年者が飲酒することを禁止するとともに、営業者(居酒屋等の店のこと)が未成年者であることを知って飲酒を提供することを禁止しています。
違反すれば、店側(提供した例えば店長と経営者である法人)に50万円以下の罰金が科されます。

次に、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」といいます。)では、風俗営業を営む者は、営業所で未成年者に酒類又はたばこを提供することを禁止しております。違反すれば、風俗営業を営む者である責任者や法人に1年以下の懲役又は1,000,000円以下の罰金が科されます。

2 未成年者に飲酒させた店側と飲酒した未成年ではどちらに責任があるのでしょうか?

禁止法でも、風営法でも先にみたとおり、罰金や懲役(風営法違反のみ)を課されるのは、店側のみです。しかも、禁止法違反と風営法違反では風営法違反の方が、刑が格段に重くなっているので、店側には重い責任が課せられているといえます。

したがって、酒屋等で未成年者が店から提供を受けたアルコールを飲酒した場合、店側に責任があるということになります。(参照:「飲酒と淫行で逮捕された場合に問われる罪と対応方法」)

では、なぜこのような店側にのみ重い責任を課しているのでしょうか。

それは、禁止法や風営法の趣旨(なぜ、このような法律を立法する必要性があったのかということ)によります。

まず、禁止法は、1条1項で未成年者の飲酒を禁止していますが、3条で店側にも未成年者であることを知って酒類を供与することを禁止しています。しかし、罰則が科されているのは、店側のみです。

しかも、1条の4項で、店側に飲酒を提供する際に未成年者ではないことの確認義務を課しています。このような条文の定め方からすると、禁止法は飲酒した未成年者を処罰することにより未成年者の飲酒を禁止しようとするのではなく、未成年者に対し酒類を供与する立場の店側に未成年者ではないことの確認義務を課し、また罰則付きで未成年者への種類の提供を禁止することで、未成年者の飲酒を禁止していると考えられます。

そこには、禁止法は、未成年者を、飲酒行為の危険から保護する趣旨であると考えられるのです。

また、風営法において、風営法自体の目的として1条で青少年の健全な育成という目的を掲げ、禁止法と同様に店側のみに、罰則付きで酒類の提供を禁止する規制をしていることからすると、風営法も禁止法と同様に未成年者を飲酒行為の危険から保護する趣旨であると考えられます。

以上のような禁止法と風営法の趣旨から、店側のみに責任が課されているのです。

3 自分の携わる飲食店で未成年者にアルコールを提供していたことが発覚した場合にどうすればいいのでしょうか

この場合は、禁止法違反、風営法違反の疑いがあります。

禁止法は罰金50万円、風営法は1年以下の懲役若しくは1,000,000円以下の罰金又は両者の併科です

どちらにせよ、捜査機関に違反事実がわかる程度の明らかとなった場合、(例えば、店で飲酒していた未成年者が、店内又は店外でほかのお客様とトラブルになって、警察に通報されたようなケースです。)には、警察等の捜査機関は、捜索・押収又は取り調べなどの捜査を行うことが予想されます。

ただ、そこで立件まで行くかといえば、過去の事例からしても微妙なラインかなと思います。

とはいえ、まったく立件されないと言い切れるものでもありませんので、ご注意が必要です。

では、立件されないためにどのような方策が必要なのでしょうか。

まず、店側が、飲酒した者が未成年であったとは知らなかったという抗弁ができるでしょうか

この点、上記のとおり禁止法では、店側に酒類を提供する際には、未成年者かどうかの確認義務を課されておりますが、店側がそもそもこの確認義務を果たしていない場合、一見すると未成年者であることがわからない場合で、例えば、店側が、酒類を提供する際に、20歳未満ではないですよね、などと確認をしたのに、未成年者が虚偽を告げたなどという場合でない限り店側が飲酒した者が未成年者であったとは知らなかったという抗弁はできないものと考えておいた方がよいです

次に、店長が勝手に提供させていただけであるとの抗弁はどうでしょうか?
店長は店からすると使用人ですので、店の意向と離れて行動することはできません。そして、店長が勝手にやったとしても店としての店長の監督を十分行っていたことを証明できない限りは、店側が店長の行為を黙認していただけということになり、店側の責任を免れることはできません。

では、店として立件回避のためにやるべきことはなんでしょうか。
まず、店として禁止法履行のためにどのような方策を取っていたかを確認することです。
例えば、学生風の者に対し飲酒を提供する際には、未成年者ではないことの確認を店員に対し行わせていたかどうかなどの方策を取っていたかなどです。
また、例えば、店舗に未成年者には飲酒を提供しませんなどのステッカーを貼付しているかどうかなども必要になろうかと思います。

さらに、店長等の現場責任者や店員などへの研修の内容、回数なども考慮すべき事情一つであると考えられます。

上記のような事情を集めることにより、店側として故意に提供していたのであれば格別、ほとんどの場合が過失によるものと思われますので、どれだけ注意を払っていたかを客観的な証拠として証明できるがポイントになろうかと思います。

ただ、どのような証拠が必要か、それをどのような形で捜査機関又は裁判所に提示・提出するかについては、法律の専門家である弁護士に任せた方がよいでしょう。

4 実例:実際に送検されたケース

実際の事例として、10代の少年がひき逃げ事件等を起こし、その少年に酒類を提供した居酒屋(法人)と店員が送検された事例があります。

少年は友人とその居酒屋で酒を飲んだ後、軽自動車を運転し(もちろん無免許運転です。)、通行人を死傷させるとともに、乗用車に衝突するなどして同乗していた友人も死亡させるという事故を引き起こしました。少年は警察に逮捕されましたが、その後の捜査により、その居酒屋が少年に酒類を提供していたことが発覚しました。

警察は、今回の事故の社会的影響の大きさを受けて、店と店員を 風営法違反(当時の法定刑で6か月以下の懲役及び50万円以下の罰金)で書類送検しました

※書類送検の意味は専門的なのでこちらの記事が分かりやすいです。
(参考元:送検とはどういう意味?身柄送検、書類送検、逮捕の違いとは。

なお、その後の捜査で、店側は、店員に対し、未成年者から酒類の提供を求められた際の対処法などを指示していなかったことが判明しました。

5 まとめ

以上のように未成年者に対し酒類を提供した場合に、店側のみが刑事責任を負うことなり、情状によっては実際に書類送検に至る場合もありますので、ご注意ください。また、このような場合には、速やかに法律の専門家である弁護士に相談したその指示を仰ぐのが適切でしょう

淫行で逮捕された!罰則は?とるべき行動とは?

未成年との付き合いではトラブルを未然に防ぐことが大切だということが分かりました。
青少年保護育成条例による淫行で突然逮捕されてしまったとします。その時の対処法は事前に知っておいた方が良いかもしれません。
逮捕ということは身体を拘束されてしまうことです。自由な行動ができないために、対応方法を調べる手段というものも無くなってしまいます。
とりあえず、ここでは、実際に淫行であったのかどうかということや、自衛手段を取っていたか否かということは置いておきます。

■逮捕に前触れはあるのか

まず、逮捕にも様々なパターンとなって逮捕まで至ることが考えられますが、行為の最中に見つかり現行犯逮捕ということはあまり考えられないのではないかと思います。
捜査機関が事前に調査して、逮捕するなりの証拠を固めてから正式に逮捕できるのは、裁判官による令状が必要です。
場合によっては行為者本人に対して任意の事情聴取が行われることもありますが、いきなり自宅に警察官がやってきて逮捕というパターンも数多くあります。
任意の事情聴取であれば僅かの時間の間にも対応を考えることができます。もちろん刑事事件に強い弁護士を探し、相談してから取り調べに臨むのがベストです。

■逮捕されてしまったらまずは弁護士!

とにかくまず
1.弁護士を呼ぶ

2.弁護士と話をするまでは黙秘する

この2つのことを覚えておきましょう。
1に関しては逮捕された後に自由に会うことができるのは弁護士以外にはいないからです。これは接見交通権と言い、どんな人にも保障された権利です。
ただ、普段の生活では弁護士とは関わらずにいる人も多いはずです。弁護士を呼びたくても心当たりの弁護士がいない…そんな時には「当番弁護士」を呼んでほしいと頼んでください。費用の心配がある人も最初の接見は無料となるので、その時に相談しましょう。そのまま行くと、48時間の逮捕を経て最低10日間、拘留延長でさらに10日間というコースがほぼ確実に待っています。起訴されるとこの状態はさらに続きます。まずは保釈を目指しましょう。
一番差が出来てしまうのがこの最初の対応です。
弁護士と対応を協議した後で供述なり、否認なりをするのが理想的です。

強制的なものや金銭が介在した場合には厳しい罰則

今まで青少年保護育成条例による例を考えてきましたが、他の法律に抵触する可能性も一応考えてみます。
単純な「淫行」だけではない場合、さらに事態は複雑化してきます。

まず、強制的なものであった場合には強姦罪等(刑法177条~180条)や強制わいせつ罪(刑法176条)となってしまう可能性があります。
また、金銭が介在した場合には「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」に抵触し、5年以下の懲役または300万円以下の罰金と重い罰則があります。

なお、18歳以上の場合でも、売春防止法という法律で対償を受けて不特定の相手方と淫行すること自体はする方も相手方になる方も禁止されています。
18歳以上では行為自体の罰則はありませんが、違法行為であるということには変わりませんので注意が必要でしょう。ただ、人目に触れるような方法で勧誘した場合には懲役6か月未満または1万円罰金となる可能性はあります。

このほか、18歳未満を児童と定義する児童福祉法34条1項6号でも「何人も、次に掲げる行為をしてはならない。」として「児童に淫行をさせる行為」を禁止し、10年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金(併科)としていますが、自ら相手方となるよりは第三者を相手方とすると考えられています(ただ、最近は行為者も対象になると考えられる説も有力になってきています)。

未成年との淫行で相手が年齢を偽っていた場合はどうなるの?

ここまで調べたとおり、未成年との淫行では青少年保護育成条例によって刑事罰となることがあることが分かりました。(前記事:未成年との淫行・飲酒トラブルを未然に防ぐ為に取るべき自衛手段)

ただ、相手が年齢を偽って金銭的な損害を与えたなどの因果関係がある時に限っては未成年本人にも詐欺罪に問われる可能性があることも分かりました。
それでは相手が年齢を偽っていた場合、騙された側はどうなるのでしょうか。ここでは金銭的なやり取りはなかった場合で考えてみます。

■年齢を知らなかったらどうか?

都道府県の条例では、罰則は違うものの、年齢を知らないことを理由として処罰を逃れることができないと規定している地域がほとんどです。

故意(18歳未満と知っていながら)で行為に及んだとしたら当然のこととして、「知らなかった」では済まされないのです。年齢を確認しておかなければならかったということになります。相手の年齢を知らないほうが悪い!ということのようですね。
例えば埼玉県の条例には次のような規定があります。

(前略)規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、(中略)までの規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。(埼玉県青少年健全育成条例31条)

ただし、東京都などごく一部地域の条例にはこの「知らなかった」に関する規定はありません。つまり、都道府県によっては知らなかった場合は問題にならない可能性もあるということです。
それでは、年齢を確認しておかなければならない地域で、確認をして騙されていたとしたらどうなのでしょうか?例えば、年齢を聞いたときに20歳だと言っていた場合です。

■「年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない」とは?

ここで問題になるのが、先の埼玉県条例の最後にあった「過失がないときは」の部分です。
過失がないということは、要するに未成年ではないときちんと確認をしたということです。ただ、この確認はどの程度の確認なのでしょうか。
例えば、出会い系サイトなどであれば18歳未満は利用できません。そのために、そもそも相手は18歳以上であると考えるのが自然ではないでしょうか。また、口頭での確認などはどうなのでしょうか。

■年齢確認のハードルは高い

これは残念ながら一律には言えず、解釈の幅があるようですが、公的な身分証明書のようなもので確認しなければならないという厳しい立場を取る場合が多いようです。
もしも立件されてしまった場合、これを争点に戦うしかなくなってくるのではないでしょうか。どこかの段階で年齢を確認したとしら、それが正しかったという主張を弁護士さんに頑張って主張していただくしかないのかもしれません。